デザインのバリエーションが多岐に渡っていらっしゃいますが、デザイン起こしやモチーフを選ぶ際のヒントは、どのようなところから受けるのでしょうか?
関さん:
生活のあらゆる部分に創作のきっかけがありますが、特に旅行先での出会いに影響を受けることが多いです。日本と南国では海の色が違うように、初めて見る景色や訪れる場所には、新鮮な発見があります。また、その場所や風土の違いによる独特の色使いなどにも感銘を受けますね。最近では、ゴールドに精緻な彫金を施した東南アジアのアクセサリーや、あでやかな南仏のファブリックが印象深いです。
シフォンや布などの素材も取り入れたエレガントなアクセサリーはパーティなどでも大活躍。軽いつけごこちで年配の方にもおすすめ。
旅先で、特に好んで出かける場所などがあれば教えてください。
関さん:
最近は世界遺産を目的に旅行することが多いのですが、お目当ての遺跡以外では、蚤の市などのマーケットを必ず覗きます。先日訪れたハンガリーでは、なんと盆栽型のビーズフラワーに出会いました。盆栽のルーツは中国や日本とされていますので、海を越えてハンガリーに渡り、その盆栽を見た方が、ビーズフラワーに仕立てたのでしょうね。このような思いもよらぬ出会いが旅の醍醐味。人々の生活に根付いたマーケットは、私にとって宝の山です。
様々な出会いが、作品の豊かなバリエーションに繋がっているのですね。先生の講座は小学生からご年配の方まで受講されているそうですが、幅広い年齢層に向けた授業の中で、どのような工夫をされているのでしょうか?
関さん:
趣味が長続きする最も欠かせない要素は達成感だと思っています。年齢や経験値に関わらず、物事を完成させたときの満足感や喜びは、次のステップを昇るために欠かせません。それぞれのレベルに合わせた課題を設定することで、常に小さな達成感を積み重ねていけるような講座内容を心がけています。また、逆に生徒さんから私が学ばせていただくこともしばしば。子どもならではの斬新な発想に感心したり、新しいビーズ素材についていち早く情報をいただいたり。お互いに学び合い、尊重し合い、居心地の良い空間を作ることが私の役割だと思っています。
清楚な印象を受けるホワイトから、煌びやかなゴールド、シックなブラックまで幅広いバリエーション。編み方や繋ぎ方、小ぶりでも立体感あるモチーフなど、様々な場所に関さんならではの工夫が。
最後に、ビーズフラワー、ビーズアクセサリーに興味があり、これから始めてみたいと思われている初心者の方にメッセージをお願いします。
静かな口調の中にも、ビーズ創作への深い情熱を込めて語る関さん。わかりやすく丁寧な指導は、あらゆる年齢層の生徒さんから高い支持を得ています。